破廉恥な特権。破廉恥を「自慢」する病理・狂気

  宗教政党の誉れ高い衆院選候補O氏は、衆院選公示日の2021年10月19日に、自身の「無修正」性交動画を違法公開。

《なんか、編集したらAVみたいになっちゃった》

などとTwitter投稿。同時にアップロードされたのが性交動画。彼は「法律に引っかかると思っていなかった」と平然と語っていたが、党はコメントなしで比例名簿から削除して幕を引いた。

 参院選出馬予定の元東京都知事が、街頭演説中に同じ政党の女性立候補予定者の体をベタベタと触りまくり。その様子がその党の公式動画で大炎上。

 問題の場面が記録されたのは、YouTube動画。I候補が吉祥寺駅前で東京選挙区予定女性の横で演説する様子が映されている。笑みを浮かべたI氏は女性立候補予定者を紹介しながら、肩や背中や胸元にまで手を伸ばし、複数回にわたって触れているのだ。この党は動画を非公開にした。

 I候補自身はしばらくして《軽率な面がありました。十分に認識を改め、注意をして行動していきたい》とするツイートを投稿して謝罪したつもり。


  K衆院議員(元女性活躍担当大臣)は、ある評論家からのツイート

《K先生、安倍総理殺害に関して、奈良県警からメディアなどへの不確実な捜査中の情報漏洩が起きているように思われます。過去の国会答弁からも国家公務員法の守秘義務違反に該当すると考えられます。適切な対応をお願いできませんか?》

に次のように返事した。

《長官は後輩、かつ知人なので、聞いておきます

 その半日後の同日夕方には、こんなツイートを平然と投稿している。

《警察庁長官に「奈良県警の情報の出し方等万般、警察庁本庁でしっかりチェックを」と慎重に要請致しました。これ以上の詳細は申せない点ご理解を。霞ヶ関を肌で理解する者同士の会話です。皆様の感じられた懸念は十分伝わっています。組織に完璧はありませんが、国益を損なう事はあってはなりません。》


 あるまじき破廉恥を自慢したがるのは、何故なのか。強い者には、世間は味方のように見えてしまうのか。「下々」に許されないことを平然とやるのが心地よいのか。それが強者・勝ち組の特権だと吹聴せずにおれないのだろうか。


 これら最近の破廉恥は、1937年当時のN少尉とM少尉による「百人斬り競争」(南京入城までに日本刀でどちらが早く100人斬るかを競った)自慢話を思わせる。彼らは東京日日新聞の取材に応じたばかりか、銃後の小学生や民衆の前で堂々と語っている。語った本人たちも、それを「前線勇士の武勇談」として喝采した民衆も正気を失っている。

  画像は米軍によるアブグレイブ刑務所でのイラク人虐待場面。女性兵士らは鼻歌で撮影したという。

  こんな破廉恥場面を記録したがる心情を疑う。判断力を失ったのか、狂ったのか、喜びを隠せないのか。まだまだ類例は幾らもある。
 衆院議長のセクハラ電話も正気では無い。彼らは自らの破廉恥を強者・勝ち組の特権と見做している。民主主義は特権の廃止なしには始まらないのだ。どこかに特権が残る限り、弱者の「権利」は必ず切り捨てられる。

 64年東京五輪バレーボール監督は、「東洋の魔女たち」を真夜中に叩き起こして練習させたと言う。金メダルの勝ち組には許される特権と見て、世間はこの「しごき」を容認した。それが今なお続く日本スポーツ界の体罰死を許している。 

 狙撃された元首相による「桜を見る会や加計学園等に連なる幾多の犯罪的不正」も、勝者・権力者の特権と世間は容認した。であれば民主主義を破壊したのは誰かはっきりしている。そして棚上げ切り捨てられた「権利」は夥しい。

もし、君の庭が貴金属だらけになったら

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