世界一貧しい大統領 ムヒカ、車は18万のポンコツ |
国会議員には憲法で保障された特権が3つある。1つ目は「不逮捕特権」。2つ目は「免責特権」、議院外では、議院でのスピーチ、討論、表決に関しての責任を問われない。3つ目は「歳費などを受ける権利」。これらは議員が正義の立場から活動する自由を守るために欠かせないものが含まれている。
特権の他に、さまざまな点で優遇されている。 議員報酬は衆議院議員約1977万円、参議院議員約2031万円、報酬のほかに公的文書の発送費や交通費などの名目で年間1200万円の文書通信交通滞在費。交通費については、ほぼ全線無料で乗れる「JRパス」と「航空券引換証」も支給。航空券引換証で、議員の地元と東京の往復航空券が月4回まで無料。都心の超一等地に立つ議員宿舎は格安。公設議員秘書3人分の人件費として年間約2500万円。
杉村太蔵は、2005年衆議院議員選挙で自民党比例代表名簿の下位に名を連ねただけで当選。その軽薄ぶりが忽ちマスコミの餌食になった。何の実績も無い彼の当選が晴天の霹靂だったばかりでは無い。国会議員として手にした特権の数々に大喜びしたからだ。当選直後、テレビ番組で「黒塗りのハイヤーに乗って料亭通いしたい」などと発言たり、JRが乗り放題だと浮かれ、「しかもグリーン車ですよ!」とはしゃぐ始末。BMWがこれで買えるかも、とも言った。自民党の議員たちは彼を叱った。彼らの議員活動が、国民の権利擁護拡大より自らの利権構築にある事を覚られない為であった。
議員の報酬を比較してみる。
国 報酬額(単位ドル) 国民一人当たりGDP
1 日本 201,800 38,440
2 米国 174,000 59,501
3 韓国 105,000 29,891
4 ドイツ 102,600 44,550
5 英国 91.200 39,735
英国下院の議員報酬は2019年度、年収79,468ポンド(約1,060万円)各種手当が加わる。手当に関しては専用インターネット上で詳しく公開される。スタッフ人件費、住居費などの上限が定められている。国民の誰もがどの国会議員がいくら手当をもらっているのか、カテゴリー別に一目瞭然、変な不正や浪費はできない。国会議員一人につき、平均で年間166,000ポンド(約2,200万円)かかっている。イギリスの下院議員の報酬と手当を合計すると一人あたり約3,260万円と、日本の議員の半分。 上院は伝統的に、無報酬制。
では英国の地方自治体議員の場合はどうか。地方議員も報酬はない。僅かな手当はあるが、人口15万人のオックスフォード市の場合、基礎手当が年間4600ポンド(約60万円)、特別責任手当は1万1503ポンド(約150万円)、世話手当は1時間7・5ポンド(約1000円)にすぎない。そのため昼間働く地方議員も多く、委員会や地方議会も夕方から夜にかけて行われることが多い。従って議会傍聴には労働者や学生も参加できると言う利点もある。
議員の行動は公費や支援者たちの政治献金に支えられるだけでなく、様々な特権に繫がり不正の温床にもなる。従って金銭の出入りは、一円に至るまで゛主権者に対して公開する必要がある。書類を裁断したなどと言う隠滅は極めて重い罰則を伴う犯罪と心得ねばならない。
たった一円の領収書不備で、議員資格を失う制度が民主主義を支える。フランスでは閣僚が知人の不動産業者から、よい別荘地の分譲の便宜を受けたと言う疑いをかけられただけで自殺している。(彼は値切ったりなどしていない)
ヤクザに対立候補の選挙妨害を依頼した日本の首相は、国際的な基準では既に議員でもあり得ない。その男が官僚と公費を乱用し、経費を誤魔化し、証拠隠滅をして平然としていることが仰天すべきスキャンダルなのである。首相が公選法を嘲笑っている。
議員宿舎は都営住宅の空き室、不満を言えないはず。黒塗りの公用車は即時全廃、通勤は自転車とバスや地下鉄。料亭会食は一切禁止(習近平は高級料亭での接待を徹底的に禁じた、お陰で優秀な料理人とレストランが朝の大衆的飲茶などに使われ、料理の水準が一気に上がり値段は下がった)。グリーン車やビジネスクラス・ファーストクラスは問題外。そうなれば、議員も常に庶民の声や生活の息吹を感じることに喜びを感じない者に議員の資格は無い。。
ヨーロッパには、手持ちの資金が無いために生活保護を受けながら、地方議員活動に勤しむ政治家もある。清貧とは何かと子どもに聞かれて、誰もが身近な政治家をあげるので無ければならない。
ホセ・ムヒカはウルグアイ第40代大統領、ゲリラ闘争で4度の逮捕を経験。1972年に逮捕では13年も収監された。当選後も市場原理主義に反対した。だから専用機や運転手付きの専用車もなかった。国際会議の行き帰りに他国要人の飛行機に便乗したことも。
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