隠れる場所のない校舎

2002年5月15日 

   「うちでは新聞取ってない、TVnewsも見ない。朝は漫画のビデオ」と言っていた生徒が

  「ニュース少し見るようになったよ、一日五分位」と、僕を廊下で掴まえて言う。   

5月17日

 昼休み、三年生がやって来て

  「九条があるのになぜ自衛隊があるのか、自衛と侵略は区別できるのか」などと聞く。

 「修学旅行にお金を持ってきてはいけないと決めておいて、カードは禁止していないとカードを使いまくるのはどうだ」と問題をずらしてみた。

  そこへ別クラスの生徒がやってきて、少し離れて突っ立た。

 「どうしたの」と聞けば

 「私たちにも何か、お話ししてよ」

 近ごろ、昼休みはこうして過ぎる。政治・経済情勢に対する好奇心、自発的学習意欲だろうか。
   そうとは言い切れない。考えてみれば、校内には楽しく「隠れる」場所がない。何処も監視の目ある。 いい校舎には、居心地のいい「隠れる」場所が設計されている。隠れるところがあれば、友達同士で語り合う。

 憲法十四条と、春の叙勲者一覧。小泉純一郎の父が防衛庁長官の時、ヒロシマ長崎に原爆を投下した米軍指揮官に勲一等旭日大綬章を進呈している。なら何故太平洋戦争を始めたのかを問え。わざわざ従属するために真珠湾攻撃を仕掛けたのだから、とんでもない売国奴たちだ。


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