昼過ぎから15時過ぎくらいまでシエスタ、街には人通りがない |
日本の外務省は「どの国でも同じ」と説明しているが、自国の基地をアメリカ軍が“神”のように運用できるのは日本だけだ。「働き方」の問題と合わせ考えると、日本は「奴隷的従属」国家である。
だが我々は、基地問題で加害的立場にもなったことを胆に銘じなければならない。ソマリア沖の「海賊」を口実に成立させた「海賊対処法」(2009年)で、自衛隊が駐留するジブチである。
ジブチ基地には陸上、海上自衛隊員170人が常駐。日ジブチ地位協定では、「公務内」「公務外」の両方で、日本は第一次裁判権を獲得している。これを、日本外交の勝利だ、最大限の国益達成だ、と当時の閣僚は誇ったのである。 2011年には237件を数えた「海賊」事件は、4年前は0件、3年前は2件と激減。しかもその実体は、海賊と言うには余に非力な漁師たち。高性能のヨーロッパ漁船による乱獲、違法操業から生活を守ろうとしているにすぎない。非力な漁師を守って、ヨーロッパ漁船の違法行為を禁ずることこそが「平和」活動であった。
それでも邦人保護を口実に基地を3ヘクタール拡張する算段を進めている。
2016年、自衛隊の営繕や調理など業務委託企業が、下請け業者を予告なしに契約解除。新規に業務委託を受けたF企業(本社・横浜市)は、前下請け企業のジブチ人労働者全員の雇用を拒否した。ジブチ人労働者でつくる日本基地労働者組合によれば、全労働者がこれに抗議、ストライキで抵抗。解雇撤回を求めて基地に入ろうとした際、自衛隊は装甲車2台と銃を構えた自衛隊員約30人で威嚇し排除した。
組合の広報担当者は、「自衛隊は私たちが基地に入るのを装甲車で阻み、隊員は全員が銃をもち、マスクを着けて無言で迫ってくる姿は恐ろしかった」と証言。 同じく現場で抗議した組合議長は「自衛隊とF企業は労組員の基地入場を厳しく禁じた。基地ゲートには積極的な労組員の“ブラックリスト”を張り出すなど、自分と家族の生活を守ろうとしただけの労働者をテロリストのように扱われ悔しい」と述べたという。日本に対する感情は、アフガニスタンで医療支援や用水路建設、農業再興に取り組む「ペシャワール会」の中村哲医師の言うように、自衛隊の派遣で確実に悪化している。
強国に従属の限りを尽くせば、どこかに傲慢さが滲み出すのである。
「殉職者」が2名出ているが、護衛艦内の屎尿処理タンクの硫化水素による中毒死と、護衛艦乗員海水浴中の溺死である。基地を持たなければ、死なずに済んだのである。
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