朝鮮中央通信社が8月9日、「中長距離弾道ミサイル「火星12」を米領グアム周辺に向けて発射する作戦を「慎重に検討」していると伝えて日本のメディアは騒いだ。
Prensa Latin はキューバのメディアだが世界中に取材網を持っている。半世紀以上にわたるカストロの情勢分析の適確さと豊かさは、こうした通信社の努力に負うている。
Prensa Latinは8月10日「誰も見たことがないこと起きる」というトランプの脅迫を受けて「トランプが北朝鮮に対する挑発を強める」という見出しの記事を掲載している。
が、その数日前、8月7日付けで、フィリピンの首都マニラで、6日から8日にかけて開かれた東南アジア諸国連合の会議で、北朝鮮が「米国以外の国に対しては核兵器は使用しない。しかも、米国が北朝鮮を攻撃した場合に限る」とする立場を明らかにしたことを伝えている。
さらに、Prensa Latinは、中国とロシアは米国に対しても苦言を呈したことも伝えている。
それゆえ国内メディアが大騒ぎする中、日米の首脳は悠々と休暇を楽しんでいるのである。彼らは大いに安心しているに違いない。何故なら高価な迎撃ミサイルシステムが役立たないことを世界中に知られないですんだからである。
そして、今日の各紙一面は「防衛省は、陸上配備型の新たな迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の導入に向けた関連経費を2018年度当初予算案に計上するよう要求する方針を固めた」と報じた。
一基800億の商談成立に、米・日・北の罵り合いは、多大な貢献をしたのである。暫くすれば日米ともに、奇妙な理屈をつけて北にある種の支払いをすることになる。今まで何度も繰り返したように。朝鮮に対する「ヘイト」発言もこのたくらみに同調している。
だから世界最大の死の商人たちにとっては、「北」に潰れられては困るのである。民主化されても困る、だから金正恩の兄は「北」ではない勢力にわざわざ監視カメラの密集する空港で始末されたのだと思う。
小さな国のメディアから目は離せない。
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