もの判らぬ輩が、狂気を煽り無知をつくる

 「買ってきた機関車の動かし方を、わざわざ教えてやろうとする物のわからぬおとながいつもひとりやふたりはいる。それからまた、幼い子どもが壁の上にあるものを見ようとすると、椅子の上に上げてやる者もきっといる。このようにして、いつも幼児を上に上げてやり、トミーに機関車の巻き方を教えてやることは、発見とか征服とかいうような生活の喜びを子どもから奪ってしまうことである。
 さらに悪いことは、子どもに自分は劣っていると思い込ませてしまうことである」       ニイル 「問題の子ども」p104

   「物のわからぬおとながいつもひとりやふたり」では済まないのが日本の学校である。生徒会の運営やクラス自治の方法を教えたがる。掃除の仕方の分厚いマニュアルを作って教えたがる。
  外国の学校で授業することになって、起立・礼を知らないから教えてやったと得意顔の教員。
  子どもの野球やサッカーに大勢の大人が群がって教えたがる、指導したがる。
  指導に素直な子どもがいい子だと言われる。司会や運営のやり方なら、担任たちの下手で冗長なそれを反面教師に、高校生ならすでに九年間以上学んでいる。
 日本人が世界に「誇るべき」能力に「式」を運営する能力があるという。困った能力である。アフリカで南米で、体育祭を、結婚式を「未開の土人」にこれこそが文明と言わんばかりにやらせたがり仕切りたがるのである。
 儀式を取り仕切る脳の部位は、哺乳類の脳の古い皮質に残った爬虫類の痕跡である。

 「麻生太郎副総理兼財務相は23日、宇都宮市で講演し、北朝鮮で有事が発生すれば日本に武装難民が押し寄せる可能性に言及し「警察で対応できるか。自衛隊、防衛出動か。じゃあ射殺か。真剣に考えた方がいい」と問題提起した」と共同通信が伝えた。ものの判らぬ文官が、憲法が命じている自らの責任である平和外交を冷笑し放棄しておきながら、仮想難民を予断に基づき定義して、言語道断な狂気の対処を教えたがる。
 高野孟は、麻生が10年前にも、第1次安倍内閣の外相として07年1月7日の会見で「北朝鮮崩壊で10万~15万人の難民が日本に上陸し、しかも武装難民の可能性が極めて高い」と発言していたことを「日刊ゲンダイ」に書いている。
 
追記 日本の報道機関が麻生財閥の戦前・戦中の深い闇について語らないことは欧州では知られている。どのような闇か。まず、麻生炭鉱による10,000人もの強制連行朝鮮人の酷使・搾取。次いで炭鉱周辺での朝鮮女性の性奴隷化に責任がないとは言えない。その結果が売上千数百億円、従業員数6000人を越える大企業グループとなって表れている。

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