平和憲法は日本だけではない

  我々は、平和憲法は日本の専売特許と思っているところがある。そんなことはない。少しだけ挙げる。
       コスタリカ 
 「コスタリカの常備軍すなわちかつての国民解放
首都サンホセで国連旗や各国の国旗を持ち行進する子どもたち
軍はこの要塞の鍵を学校に手渡す。今日から ここは文化の中心だ。第二共和国統治評議会はここに国軍を解散する。」、ホセ・フィゲーレスが
演説したのは1948年12月1日 
 常備軍の廃止は、コスタリカ共和国憲法第12条に規定されている。以来政情不安定な中米で70年も平和を維持してきた。中米の紛争を解決に導いた功績で、1987年には当時のオスカル・アリアス大統領がノーベル平和賞を受賞している。 ホセ・フィゲーレスは「兵士の数ほど教師を」をスローガンに突如軍隊を撤廃。驚くべき文化的革命である。この歴史的出来事を経て、コスタリカは軍事予算を撤廃。教育費に国家予算の3割を費やし無償化。医療費も無料とした。国民の幸福度の最大化を目指す福祉国家へと向かったのだ。教育への熱心さは憲法にも現れており、憲法でGDPの8%を教育費に使うと明記している。                                                    

                                       憲法第12条 
 恒久的制度としての軍隊は廃止する。 公共秩序の監視と維持のために必要な警察力は保持する。
 大陸間協定により若しくは国防のためにのみ、軍隊を組織することができる。
 いずれの場合も文民権力にいつも従属し、単独若しくは共同して、審議することも、声明・宣言を出すこともできない。
                                                ボリビア  
2009年1月、新平和憲法を制定。その平和憲法により、国家間の違いと紛争を解決するための手段として、戦争による攻撃が拒否され、世界平和と、ボリビアと他国間の協力が促進される。
                        憲法10条
1 ボリビアは平和を愛する国であり、各国々に対して尊敬の念を抱き、共通の理解、公正な発展、そして異文化間交流の促進に貢献するために、ボリビアと他国間の協力はもちろんのこと、平和と平和にたいする権利を、ボリビアは促進する。
2 ボリビアは国家間の違いと紛争を納めるための方法として、戦争による攻撃を拒否する。そして、ボリビアの独立を侵すような攻撃を他の国から受けた場合、ボリビアの独立と安全を保証するために、自衛の権利を保持する。
3 ボリビアの領地に、外国の軍事基地を置くことは禁止される。
                                                エクアドル  
2007年4月、新憲法制定、憲法ではエクアドルが平和国家であると規定、他の国がエクアドルに軍隊を置くことを禁止している。軍隊の役割は、自衛だけのものに限られる。 
                憲法5条
 エクアドルは平和国家であり、軍事目的のために諸外国がエクアドルに軍事施設を置くことは許されない。 
 諸外国の軍隊に、エクアドルの軍事基地を受け渡すことも許されない。 
 国際平和と軍備縮小を目指し、私達は大量破壊兵器の開発と所有に強く反対し、軍事目的の為にある国が、他の国の領地に軍事施設を置くことにも反対する。
                 
   日本がこれらの国との緩やかな国際機関を立ち上げて、沖縄に拠点を置いて活動できる日が来るだろうか。勿論そのときには、米軍基地も核兵器も、違憲宣言して全面撤去。あらゆる国と平和条約を結ばなければならない。

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